フェイルオーバー(Failover)とは?
フェイルオーバー(failover)とは稼働しているサーバーやシステムに障害など異常が発生した時に、あらかじめ用意してある代替システム・サーバーに自動的に切り替える機能のことをいい、冗長化技術の一種です。
フェイルオーバーでは処理の途中でも止めることなく、代替システムに処理を引き継ぐことが瞬時に可能なため、表側で利用している人は再接続などをすることなくそのまま利用が可能です。
さらに代替システムに異常が発生した場合それ以降の代替システムに順次切り替えていくことを「カスケイド・フェイルオーバー」といいます。
また、ハードウェアのファイアウォールのフェイルオーバーのことを「ステートフルフェイルオーバー」と呼びます。
フェイルオーバーは元々はデータベース分野で使わていた言葉
現在使われているフェイルオーバーという言葉は元々はデータベース分野で使わていた言葉で、データベースに障害が発生した時にバックアップ用のデータベースに切り替える時に使われていた言葉でした。
それが現在ではデーターベースに関わらず、システムやサーバの冗長化の機能としても呼ばれるようになっています。
人間が手動で切り替える場合は「スイッチオーバー」
フェイルオーバーは異常を検知したら自動的に切り替えてくれますが、反対に人間がが異常に気づいて手動で切り替えを行うことを「スイッチオーバー」といいいます。
障害発生前に戻すフェイルバック(Failback)
フェイルオーバーによって切り換えられたシステムを無事解決して障害発生前の状態に戻すことをフェイルバック(Failback)もしくは「切り戻し」と呼びます。
東京証券取引所によるシステム障害はフェイルオーバーの失敗
2020年10月1日に東京証券取引所においてシステム障害が発生し、1日取引が完全に停止したトラブルが発生しましたが、終日停止となってしまった要因は障害が起きた機器からフェイルオーバーの切り替えが正常に行われず、処理が引き継げなかったためとされています。